視点変更
作成日:2018.06.24
タグ: 短編
同じことを淡々と繰り返す日々。
そんな状況にうんざりしていた我が身に降りかかった不思議な話。
ある日、目覚めたら見たことのない風景。
状況はよく分からないが勝手に動く体。
行く先も知らない場所。
やっていることも分からないまますぎる時間。
それでもやっぱり勝手に動く体。
結局よく分からないまま終わった一日。
次の日も目覚めたら見たことのない風景。
その次の日も目覚めたら見たことのない風景。
「視点変更」していると理解できたのは一週間経った頃。
自分の意志を反映させるのは不可能。
「視点変更」するたびに変わる性別、年齢、職業。
何から何まで十人十色。
ある日、目覚めると見たことのある風景。
次の日もまたその次の日も同じ視点。
これが「最初の視点」であることに気付いたのは一週間経った頃。
「視点変更」が終わり、同じことを淡々と繰り返す日々。
以前と違って持っているのは、再び「視点変更」が始まるかもという怖さと期待が入り混じった気持ち。
それと他者への寛容さ。
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